ライムグリーンのその大柄な車体。
オフ車らしい無骨な面構。
エンジンをかけるためにキックする。
キックレバーでピストンを上死点まで持っていく。
KLはデコンプが付いていない。体を使って一気に踏み下ろす。
かかった!
当たり前だけど感動した。これがエンジンの音というものだ。
『早く乗ってくれ、一緒に走り出そうぜ』
KLに誘われるようにまたがる。
スロットルを空けながらクラッチをつないでゆく。
走った。(これもあたりまえである)
乗ってみるとトルク感が凄い。教習所で400ccには乗っていたが、あくまでも教習だ。それにエンジンはマルチだった。
信号で先頭に出る。
青。
ひとふかしで、他の車はバックミラーの彼方だ。
短気筒250cc。たまらん。
50ccなんてくらべものにならん!!
あれだけ気に入っていたTS50にはもう戻れなくなった。
勘弁してくれ、TSよ。もうお前には戻れない体になってしまったんだぁぁ。
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